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【2007年7月31日刊行】身体=人間の普遍性を発見し、語るために──
 〈身体の社会学〉を基軸にしたあらたな社会理論のこころみ  
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後藤吉彦【著】
身体の社会学のブレークスルー
──差異の政治から普遍性の政治へ
四六判上製 224頁 ISBN 978-4-903690-10-0 2730円
身体によって人間が区別され、それにより引き起こされる社会関係とはどのような事象か。フーコー、ドゥルーズ、ターナーらの思考やフェミニズム、障害学・障害者運動を手がかりに、身体と社会の循環的プロセスに注目し、現実の社会に影響を与えうる〈身体の社会学〉の構築を志向する。先行研究の概念整理を超え、実証的であるよりも実験的であり、現実的であるよりも未来に向けて議論を投じることで、現実にある課題を打ち開く(ブレークスルー)ことを目指す。〈身体の社会学〉を基軸にした、差異と排除を超えるあらたな社会理論の試行へ。


【目次】
 プロローグ

第一部 身体と社会
 第一章 身体の社会学──身体の被制約性と能動性をめぐる問い
  一 身体の社会学──成立の経緯
  二 身体の社会学──二つの取り組み
  三 身体の社会学の課題

第二部 人間を分ける身体
 第二章 障害者/健常者カテゴリーの不安定化にむけて
      ──「生物学的基盤主義」とアイデンティティ・ポリティックスへの問い
  一 障害の社会モデル――障害者の無力化に抗して
  二 障害の社会モデルが見落としたこと
  三 健常=普通という「実現不可能な理想」
  四 障害者と“リハビリ信仰”
  五 結びにかえて

 第三章 障害者とポスト近代社会のバイオ・ポリティックス
  一 障害への社会的アプローチとポスト近代社会
  二 日本にみる障害者の身体の統制
 第四章 障害者の自立生活にみる「生存の技法」
  一 フーコーの「生−権力」論と「生存の技法」
  二  障害者と「生存の技法」

第三部 人間をつなぐ身体
 第五章 「境界侵犯する身体」──身体のエージェンシーについての試論
  一 「何かを引き起こす力」をもつ身体
  二 境界侵犯する身体
  三 「境界侵犯する身体」のエージェンシー
  四 結びにかえて
  補遺 「介助者手足論」にみる「サイボーグ身体」

 第六章 普遍性の構築──身体の「傷つきやすさ」を起点として
  一 人間の「傷つきやすさ」と人権
  二 普遍性を阻む問題
  三 「傷つきやすさ」に根ざした普遍性の構築に向けて
  おわりに

 エピローグ

【著者紹介】
後藤吉彦(ごとう・よしひこ)
1977年神戸市生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了、博士(学術)。現在、立命館大学障害学生支援室・コーディネーター。専門は、身体の社会学、障害学、ブラック・カルチャー。