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2007年11月 アーカイブ

2007年11月05日

担ぎ売りだよ人生は

土日も殆んど、あっちの学会、こっちの集会と担ぎ売りに行っているので、なんだか曜日の感覚があまりない。首都圏の集会には、宅配便も使わず、キャリーにダンボールを括りつけて、朝も早よから、よっこらしょと出かけるので、どの駅のどのあたりにエスカレーターやエレベーターがあるのかの勘だけはよくなる。それにしても、自動改札というやつ、大荷物をもった人間にはとてもバリアが高い。せめて有人改札ぐらいもう少し幅を広くすればいいのに。難儀してる人たち多いだろうと思う。

こんな本を出していますと知らせ、真っ当なことを考えたりやっていたりする人と会ったり、話したり(しばしば呑んだり)、楽しくはあるのだが、時にはからだがこわくなる(福島弁で「こわい」は「疲れる」の意)。それなりに仕事はしていると思うし、そのうえ、かなり粗食のつもりなのだが、なぜか、いっこうに痩せない。先日も集会帰り、東京駅近くでお酒をご一緒させていただいたTさんにメタボ腹を指摘される。まあ、毎晩遅くから呑みはじめ遅くに寝ていれば当たり前のことか。

などと、だらだら書いてはいるが、今週も行きますよ。10〜11日は大正大の生命倫理学会、17日からは、関東学院での社会学会にプラスして中部東海地方に出張販売で出張る予定です。お出かけの方、ブースを是非覗いてください。


PS1:『母よ!殺すな』復刊の話をとのことで、横田弘さんから、暮れの神奈川青い芝の研修会参加のお声をかけていただく。まとまった話など到底できそうにないが、横田さんはじめ皆さんにお会いできることはとても嬉しく、出かけさせていただくことにした。映画『こんちくしょう』の上映もあるようで、楽しみだ。

PS2:暮れには、また一冊、念願だった本が出せそうだ。詳しくは今しばらくしてから……

2007年11月13日

報われない感が解消されたとして?

ある学会でケア労働が労働として成立するための要件についてのお話を聞いた。専門性や熟練がむしろ邪魔になるといった指摘など、それを聞く相手によってはかなり挑発的なもの言いになるが、理屈は至極尤もでストンと胸に落ちた。お話を聞いてさらにその先と、残った感じは、上手く言えないが、以下のようなものだ。

ケア労働の有償化・公的な保障で、「お金」の不平等感や報われない感が、「他と同じ程度に」解消されたと前提するとして、そこで他の何かではなく、介助(介護でも支援でも言葉はここではまあいいとして)を選ぶ動機付けはなんだろう。動機付けに頼らないからこその有償化・公的な保障なのだから、そこは問題にしないということなのか……

コテンパンに理屈でやられそうな気はするけれど、どうも、ときどきお話したりする支援者の人たちを見ていると、「お金の報われない感」は当然解消されるべきだけれど、そうでもない何かでやっている気配もかなり強い気がして、だいたい「専門性」は邪魔になるなんて言えたり分かってたりする支援者って、むしろかなりの専門家という気もしなくはない。どうなんだろうなあ?

と、そのへんの私なりの分からなさを書き手の人にもぶつけ、「あなたは本当に分かってないね」など言われながら本を作っていこうと思う。


ps:風邪など引いている余裕はないのに引いてしまった。上野は珍々軒のタンメンにたっぷり酢をかけて、唇を火傷しながらすすり込めばおさまる気がするのだけれど。あとは、名前は忘れたけれど、京成八幡駅そばの、職人も建物も相当に年季が入った蕎麦屋のカレー南蛮か(ここのカレー南蛮は長葱・カシワという大好きな組み合わせで安くて美味い。豚と玉葱なんてうどんか飯でしょ)。

2007年11月22日

名古屋の本屋さん

岐阜への出張帰り、ほとんど10年ぶりぐらいで名古屋の書店営業をした。今池から名古屋駅まで徒歩で店を回りながら行く。今池のウニタさんや千種の正文館さんなど、佇まいも変わらず、SさんやFさんにゆっくりお話を伺うことが出来た。栄のマナハウスが撤退だそうで、どこの都市もそうだが、エキナカ、エキチカへと商圏がどんどん集中している。以前も少し書いたが、ゆっくり散歩しながら書店さんの色んな個性を楽しむという時代はもう終わったのかもしれない。FさんもCD・レコード店の方がよほど個性を競っているとおっしゃっていた(何も本屋で雑貨や服も売ってくれというのではない。あくまでどんな本を置くか、どんな棚を作るかということ)。

一方で、キャパが大きいから専門書があるというわけでも必ずしもなく(こんな本まであるのという大型書店はもちろん存在するが)、売れている商品をワゴンでどっかんとおくだけのスペースのような気がしないでもない。商いなのだからしょうがない、そういう類の本がないやっかみだと言われればそれまでだけれど……少し愚痴めいたが、書店さんあっての我々なので、頑張ってください、これからもよろしくとお願いするしかない。出来うるなら、上手く役割分担しながら、色々な形の本屋さんが共存していってほしいものだ。


PS: 伏見の大甚に行きたかったが、歩いてたどり着いた名古屋駅からまた戻る気にもなれず、新幹線口を出たところの地下商店街の呑み屋で、串カツとビールで一人で打ち上げ。つけるソースが八丁味噌ベースのようで甘さがきつくなく美味かった。

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