2年目の年のはじめに
いろんな方にご無沙汰している。
横浜で月一度開催されている素敵な勉強会があって(まったく門外漢の領域なのだが、だからこそとても楽しい)、出かけたいのだが、秋口からずっと学会や集会と重なって参加できていない。
あまりきちんとしかも量も、直接の目の前の仕事に関わるもの以外の書き物を読めていない。書くためには読まなければならないというのは、書き手の方々が当然おっしゃることだが、版元の人間も企画を立てるためには、大量に多種の書き物をもっともっと読まなければならないのだけれど……。
映画館にはいつ以来か、寄席も去年はKさんと行った一度きりだったかしらん。音楽のライヴだけにはそこそこいけたか。酒は呑んでいる、したがって痩せない。
景気のいい話もあまりない。
それでも、少人数の版元がいいと思う。やせ我慢にしか聞こえないかも知れないが、少なくとも嫌なことを嫌々引き受けて、愛想笑いをしながら内心ではとても嫌なのにやっつける、といったことはやらなくて良いし、人のせいにして居直ったりしなくて良い。それなりに食べられたら(これが難しいのだが)、こんなに気分のいい商売もないなと、存外暢気に考えている。
さて今年は……。
最近さっぱりブログを書かなくなり、知的な刺激を求める向きが「Tのくだらないブログなぞ読みたくない。『気になる本』はどーした」と一部で憤慨している、という噂もあるNの翻訳企画が、いよいよ刊行され始めます。2月ぐらいから本格的な告知に入っていきますので、乞うご期待。
1月末から2月にかけては、ろう教育、手話に関する新刊が2点出ます。一つは佐々木倫子さん監修・全国ろう児をもつ親の会編の『バイリンガルろう教育』、今年は、日本で初めての「手話」と「書記日本語」の「バイリンガルろう教育」を行う明晴学園の開校の年ですが、本書はその理論的なバックボーンとなるものです。もう一点は、全通研宮城支部企画・田門浩弁護士監修の『手話と法律・裁判ハンドブック』、裁判員制度が導入される中、司法の場でろう者の権利を守るためにもとても大事な、初めての法律や裁判に関わる手話の本です。田門弁護士も手話単語担当の木村晴美さんもろう者、手話通訳者も必携の本だと思います。詳しくはHPの近刊案内をご覧下さい。
その他、去年からお待たせしているあの本もこの本も、そして新企画も、いっぺんにたくさんというわけにはもちろん行きませんが、確実にお届けできるように、倦まず弛まず、どんな気持ちで立ち上げたのかをいつも思い起こしながら、日々仕事をしていこうと思います。
今年もヨロシク!お願いします。