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2008年03月 アーカイブ

2008年03月12日

明晴学園開校!

明晴学園開校式の案内葉書が届きました。
日本手話と書記日本語でのバイリンガルろう教育を、日本ではじめて実践する、ろう児のための学校が、いよいよ4月9日開校します。色々な考え方があるのでしょうが、口話を強制され苦しくつらい日々を送ってきた人たちが、「子どもたちに、もうそんな思いはさせない!」という強い意志で、ようやくつくりあげた学校です。手話で語りたい、手話で考えたい、手話で学びたいという、子どもたちの当たり前の権利は、だれにも奪うことはできないと思います。

そうした子どもをもつ親たちの思いは、これこれで読むことができます。

今週10日に刊行した『バイリンガルでろう児は育つ』は、その子どもたちの当たり前の権利、親たちの思いを、理論的に裏付け、これからの教育実践の道標とするべく編まれたものです。少数者の言語や文化を圧殺することのおろかしさ、さらに言語とは教育とは……と考えを深めるためにも是非読んでいただければと思います。

とまれ、祝!明晴学園開校!

2008年03月20日

祝!星加良司さん受賞

星加良司さんが、『障害とは何か』で、今年度の第9回損保ジャパン記念財団賞の著書部門を受賞されることになりました。http://www.sompo-japan.co.jp/foundation/
贈呈式は3月28日、新宿の損保ジャパン本社ビルにて。版元の我々にも感謝状がいただけるとのことで、Nともども参加させていただきます。

星加さんの『障害とは何か』はすでに色々な方々から高い評価は受けているのですが、こうして受賞というはっきりした形となって評価されたことは、星加さんにとっても何よりの励みになると思います。本当におめでとうございます。

版元としてもこんなに光栄で誇りに思うことはありません。出版社を立ち上げて間もない海のものとも山のものともつかない我々と、仕事をすることを選択してくださった星加さんに、あらためて感謝したいと思いますし、何かの学会でお会いしたときに、三井さよさんが「星加さんの本で出版がスタートできてよかったですね」と言ってくださったことを思い起こします。我々にも大きな激励となる今回の星加さんの受賞。小さな小さな出版社ですが、より多くの方々から信頼をされるに足る版元を目指して頑張らねばと思います。

祝!星加さん。

2008年03月27日

訃報 森泰一郎さん

精神病者の患者会新松橋亭同人として、また、全障連でも活躍された、森泰一郎さんが亡くなられたとの報が、たった今友人から入った。

彼と知り合った80年代初頭、東大の駒場寮廃寮反対の、またそのほかの色々な運動で、彼はいつも中心にいた。私などとても及びもつかない、明晰な理論をもつ人だった。その後お互いに色々とあり、3、4年前だったかに偶然、ある研究会で再会して以来、何度か様々なところの研究会やら集会やらで会うと、「やあやあ」と話し、彼も関わったであろう、『病者、介護を獲る』という冊子などを買わせていただいたりした。精神病者の人々の運動なり、理論なりの中で、彼がどういう位置にいたのか。それについて、なにやかやと、あまり判っていないことは言えないし、そんな力もない。ただ、若い時からお互いに知っていて、しばらく遠くにいて、また知り合った。

最後に会ったのは、昨年暮れのDPIの政策研だったろうか。「薬をあまり飲まないようにしている」と言って、元気そうだったのに……。

「孤独死だったらしい」と、知らせてくれた友人は言っていたが、まだ何もわからない。「しんまつ」のお仲間の方々が中心でお葬式なり、偲ぶ会が行なわれるのだろうが、今はそれもまだわからない。

しょっちゅう会ったり話したりするわけではないけれど、お互いにそれなりには気にしている同世代の人が、こうも若く逝ってしまうのは、やはりこたえる。

森さん、覚えていられる限りずっと、あなたのことを覚えておこうと思います。そして、私なりにやれることをやっていきます。

ゆっくり休んでください。

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