山下久美子の唄は結構いいのだけれど、雨でも外に出てきてほしかった、先週の土曜25日のシンポジウム、おかげさまで主催者発表の上乗せ数字でもなんでもなく、80名超の参加者を得ての熱気あふれる集まりになりました。久しぶりで墨・朱墨・刷毛でフリーハンドの後ろ幕を描いたかいがありました(後ろ幕に一個誤植があったのはご愛嬌ということでお許しを)。
第一部の報告では当事者の方々の生の声が何よりも事件の本質をズバッと言い表し、また担当弁護士のコメントも短い時間ながらも的を射たもので、活発な質疑応答もあって、あっという間の2時間弱。また第二部では池原弁護士が、それこそ人権とは何か、そして障害者の権利が法的な分野、国際人権の分野できちんと話されだしたのは、実はそんなに昔のことではないことなどなど、はじめて知る内容も実は多く、あらためての「勉強」になるものでした。
通して、なかなかに個別の闘いは厳しいものはあるにしろ、やはり闘わずしてかちとれるものは少なく、闘えばなにかしらの穴は穿つことができる、穴がぼこぼこあいていけば、まあ度し難いとしかいいようがない世間もちょこっとずつは変わっていくのだろうと、そんなことをあらためて確認する場になったようです。池田弁護士からは関西でもこういう場をという声が早くもあがっていました。色んなところで、こんな風にやってきたし、やっていこうと思っている、ということの交流はあったほうが、やはりいいですね。
というわけで、そのシンポジウムの元となった本『ケーススタディ障がいと人権』、書店さんにちょうど並んだところです。新型インフルも心配ではありますが、世の中、それはそれとして、ほうっておけないことは他にもたくさんあります。そんなことを考えるための具体的事例がいっぱい詰まっています。連休は本も是非お読みくださいますように。