年のはじめに 2010
関係する人が見たら、「オマエ、ブログなんか書いている場合じゃないだろ!」と言われるだろうなと思う。それぐらい仕事が詰まっている。でも月に二回ぐらいはと決めた以上、そして年も明けたことだし、ご挨拶だけはと……。
「貧すりゃ鈍す」という言葉が嫌いだ。というより人権派だか良心派だかしらないがそんな装いの一方で、平気でそういうことを言うやつが嫌いだ。「就労支援の金なのに酒を呑んでいなくなるなんて……」なんか言って、人を税金ドロボー呼ばわりするやつも嫌いだ。金が回ってこない時期がかなりの間続いて、好きな酒の一滴も呑めずにいて、少しは美味いものを腹に入れて「えいやっ」という気分になることもできずにいて……そういう日々が長くなっているとき、少しばかり金が手に入った。したら誰だって(俺なんかぜったい)まずは酒呑んで飯食うね。元気出してそれからだ、仕事探しは。当たり前の話だ(と思う)。そこに気がまわらない。
「真面目に仕事をしている人の所得が生活保護の人より低いのはどうなの」って、一見すごく正しそうなことを言うんだけど、具体的な姿を知らずに平気で言ったりするものだから、もしかしたら、その両方の人たちの立っている場所をより厳しい状況にすることになるかもしれない、ということには思いが及ばない。
貧したって別に鈍しない。そりゃあたまには、イアン・ランキンのリーヴァス警部や東直己の桐原みたいに、アードベックなんかも呑んでみたいけど、宝焼酎25度の炭酸割り梅干入りを毎日呑んでいたって別に鈍しないぞ俺は!(話がおかしくなってるな、なんか)
鈍しないけれど、だからといって金の回らない人が固定されてすごくたくさんいるというのは、あきらかにおかしい。そしてそれは「真面目に仕事をしている人」たちだけで金を取り合うということで収まりがつく話でもない。さてどーする?
なんてことを考えていたら、『母よ!殺すな』の第2版があがってきた。そして今日は今月末刊行の『学生たちの目から見た「ホームレス」』の校了日であったりもする。
さて、仕事に戻ります。
今年もまた「キレーゴト」では片のつかない話を、ねちねちとやっていきたいと思います。どうぞご愛顧を!!