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ひっそりと出たCDのこと――坂庭省悟さん『心の旅』

今日は仕事とは本当に何も関係ないけど、是非聴いてもらいたいCDのご紹介。
忙しい時はこんなんかけながら仕事する時もあります、というわけで……。

かなり前に、坂庭省悟さんにサインをもらったことがあって、それが生涯(今までのだが)もらった唯一のサインだとブログに書いたことがある。それは省悟さんが亡くなる2003年の春のこと。あれからもう7年もたち、省悟さんが亡くなった53という年齢に、私ももう3年もすると到達するのだと思うと、愕然というか茫然というか……。

そんなことを思っていたら、昨年12月に思いもかけないプレゼントが、ひっそりと発売されていた(ひっそりとでもないのかな)。省悟さんのなんと3枚組み未発表音源のソロアルバム心の旅である。もちろん財津和夫とはなんの関係もない。

にしても、ようやく最近入手したのだが、よくこれが出せたなというか、よくぞ出してくれましたに尽きる。そりゃあ聴いている人は聴いているんだろうけど、フォークス時代の「賢享」名のときの音源なんて、少なくとも私は聴いたことがなかった。ベースメントものとでもいうか、自宅で録ったデモ曲やら、ギターソロの練習曲やらも入っているし、加えて、おそらくこのCDのプロデュースもされていると思しき、長年のパートナーであった方が書いているのだろうけど、ライナーノーツがまたなんというか「良い」。

「花嫁」の作曲者としてしか知らないという人もいるのだろうけど、このアルバムの中の「一本の樹」とか「野茨と鳩」とか、あとナターシャの時も省悟さんボーカル版が一番良いと思っていたけど「竹田の子守唄」とか、ボーカリストとしての省悟さんが、私はとても好きだ。上手けりゃいいってもんじゃないよね唄は、ということが良くわかる。もちろん、ギター、フラマンピッカー(バンジョーのオリジナルインストも入っている!)としての腕前もしっかり聴けるし、8耐での大西ユカリさんとのやりとりも愉快な「本牧メルヘン」なんかも入っている。アルバムに冠してある「メモリアル」という言葉を超えて、今、聴くに価する音だと思う。いやーこれで5000円というのはぜったい買いですよ、だんな!

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2010年02月26日 14:34に投稿されたエントリーのページです。

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