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紙の本がなくなるという話について

iPadだkindleだということになって、タイトルのようなことが、かまびすしく語られ、そしてなんとなしの焦燥と消耗、悲観、ひいては現状からの逃避……。もちろん色んなことを知っていたほうが良いし、知らぬ故のさして根拠のない不安なら解消されたほうが良い。ただ、それを調べたりすることや、早めにバスに乗ろうとすることにやっきになって、あるいは逆に無闇と暗くなったりして、本来の仕事――現状では多くはまだ紙の本を作ることだ――から逃げてしまっているとしたらどうか。たぶん、なくなる、なくならないと大騒ぎをし続けても、誰にも何の得にもならない。何かにおびえ、紙の本の文化を守れなんて百万遍言ってるぐらいなら、デジタルがやれそうなこと、やったほうが良いこと――例えば読書へのアクセスがとりやすくなる人たちが格段に増えるといったことになるなら――は、進んだほうが良いし、アナログ少部数でやったほうが/でしか、良い/できないこともまたあるとすればやれば良い。

まずは今できることをやるしかないし、そこのクオリティをどう保ち高めるかに頭はむけるべきなのではないか。もともと明るい話に満ち溢れた業界でもあるまいし、これ以上暗くなっている暇などないのである。

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2010年04月23日 17:29に投稿されたエントリーのページです。

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