施設がそこで暮らす子どもたちにとって「安心・安全」な場所であると言い切れない状況がある!

子どもたちが安心して暮らせる施設を目指して

被措置児童虐待に抗するために

小木曽 宏【編】

[定価]   本体2,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-203-4
[判型]A5判並製
[頁数]136頁

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増加し深刻化する、施設職員による利用者に対する「性的問題」。
法的整備の問題とだけ捉えるのではなく、児童福祉施設自身ががこの問題にどのように向き合えばよいのか…… 課題を明確化すると同時に、さまざまな視点による新たな取り組みの実践を示し、現状改革の視点を提供する。

【目次】


はじめに

序章 「被措置児童虐待防止」の「明確化」とは──法改正と実施体制の課題  小木曽 宏

 1 「被措置児童虐待通告」の法制化の歴史
 2 子どもの権利侵害に対する行政機関、児童相談所の視点
 3 「被措置児童虐待防止」対策の根拠となるもの
 4 「被措置児童虐待防止」対策の現状と課題
 5 「重大事案」とは何か――定義の明確化による視点

第1章 加害を理解し、育ちを支える――被害者も加害者もつくらない社会を目指して  芳賀英友

 1 加害行為の背景にある依存構造
 2 現場に現れる依存のサイン
 3 「こども性暴力防止法」の成立と現場の課題
 4 依存を生まない支援文化を育てる
 5 被害者も加害者もつくらない養育
 6 おわりに――理解から文化へ

第2章 被措置児童等虐待の背景にあるもの――「転移・逆転移」の視点から  後藤武則

 1 はじめに
 2 「転移・逆転移」の基本概念
 3 入所児童に良く見られる転移反応の例
 4 不適切対応(被措置児童等虐待)の背景にある「職員の誤認知」の原因とは
 5 トラウマの再演とトラウマインフォームドケア(TIC)とは?
 6 おわりに

第3章 「性被害」の法的対応の整備と必要性  杉浦ひとみ

 1 はじめに
 2 虐待の最たるものとしての性被害
 3 性被害が適切に法制化されることの意義
 4 性犯罪規定、新設や改正の推移
 5 性を侵害された子どもの権利を救済するその他の活動
 6 「妊産婦等生活援助事業ガイドライン」(こども家庭庁)
 7 被措置児童の虐待の防止と救済
 8 子どもから事実を聞き取る手法
 9 通報の実現に向けて

第4章 子どもが被害者の場合の性暴力について理解を深める  齋藤 梓

 1 子どもが被害者の場合の性暴力の現状
 2 性暴力とは何か
 3 性的同意とは何か
 4 性暴力に直面したときの子どもたちの反応や行動
 5 性暴力被害が子どもに与える影響
 6 性暴力被害を受けた子どもに関わる支援者が受ける影響

第5章 被措置児童虐待を防ぐために──子どもの背景への理解に基づく対応について  山口修平

 1 はじめに
 2 児童養護施設における子どもの行動理解と職員の対応技術
   ――発達・愛着・トラウマを踏まえたアセスメントと支援の視点
 3 心のコップで捉える子どもの心理状態――行動の背景にあるストレスと自己評価への理解
 4 ストレスと行動の背景理解――心のコップ理論を活かした支援実践
 5 児童養護施設職員に求められる関わりと支援技術――子どもの成長を支える具体的アプローチ
 6 子どもの「怒り」と心の脆さを理解するための視点
 7 乳幼児期から考える心の発達と感覚統合――「コップ理論」と「心の器」の視点から支援を考える
 8 加害と被害、その連鎖に目を向けて
 9 おわりに

終章 「恩寵園事件」再考――初めての意見表明「事件」  小木曽 宏

 1 「恩寵園事件」とはなんだったのだろうか?
 2 もう一つの「恩寵園事件」
 3 なぜ、子どもたちは市川児童相談所を目指したか

資料

おわりに