特集1:どうこうしちゃえるもんなの? 命/特集2 みる、きく、はなす/
トークセッション:津久井やまゆり園事件から/へ    ほか

支援 Vol.8

特集1=どうこうしちゃえるもんなの? 命

「支援」編集委員会【編】

[定価]   本体1,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-080-1
[判型]A5判冊子
[頁数]292頁

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奪われた、失われた“いのち”がある。
それらの“いのち”をめぐり、さまざまな人たちによって、さまざまに語られている。
人の“いのち”というのは、他の者がどうこうしちゃえるものなのだろうか? 
津久井やまゆり事件が問うものをみつめる中から生まれた、特集1「どうこうしちゃえるもんなの? 命」と、
トークセッション「津久井やまゆり園事件から/へ」。
十人十色の〈生の技法〉をその人自らが語るシリーズ特集2の第3弾は「みる、きく、はなす」。
今号も読み応えたっぷりの「シノゴノ、ジタバタ」雑誌第8弾!

【目次】

特集1 どうこうしちゃえるもんなの? 命

  “ささらほうさら”な〈いのち〉、かみしめる
     ──逝く〈いのち〉、病む〈いのち〉、伝う〈いのち〉をめぐって   出口泰靖
  ダウン症の子を養子縁組する──不可視化された「育てられない子ども」   白井千晶
  福祉が向き合うべき命について考える──こうのとりのゆりかごを素材にして   山縣文治
  決断主義に抗して──臨床倫理ケース検討の可能性   田代志門
  僕の支援の現在地──わからないままに   伊藤英樹

特集2 みる、きく、はなす

 【みる】
  死者の姿がみえたとき──終末期の〈お迎え〉体験をめぐって  諸岡了介
  幻視は“まぼろし”ではない  樋口直美(聞き手:井口高志)
 【きく】
  「訴える人」から「対話の相手」へ──補聴器ユーザーとして国際協力活動にチャレンジ  斉藤龍一郎
  「先読み」と「想像」の世界──「あ、か、さ、た、な」に耳を傾けて  黒田宗矢貴
 はなす】
  難病者にとっての「はなすこと」──筋ジストロフィー症とALSを例に  黒田良孝
  話せたり話せなかったりすることを支援したりしなかったりすることについて考える  渡辺克典

トークセッション
 津久井やまゆり園事件から/へ  猪瀬浩平×岡部耕典(司会/星加良司)

エッセイ
 道草  宍戸大裕
 「健常者」に戸惑う──バルネラブルな知識の交換のために(7)  飯野由里子

支援の現場を訪ねて
 ①チームかなこ(大阪市)──かなこさんを中心に、みんなで共に  山下幸子
 ②愛知TRY実行委員会(愛知県)──楽しみながら街へそして人のなかへ  土屋 葉
 ③リサイクルショップちいろばの家(多摩市)──なんだか普通で自然体  三井さよ
 ④要を支える会(足立区・台東区)──ひとりひとりの弱い人たちが  三井さよ
 ⑤シャロームいしのまき(石巻市)──関係のただなかで、まちおこし!  三井さよ

書評
 ①認知症当事者本が拓くもの──二〇一七年の著作群を中心に  井口高志
 ②刷新と舗装(『社会的包摂と身体』榊原賢二郎著)  森山至貴
 ③介助をめぐるあれこれを考える(『〈不自由な自由〉を暮らす』時岡新著)  田中恵美子
 ④〈逆接的関係〉でつながるフィールドワークの力(『〈被爆者〉になる』高山真著)  倉石一郎

論文
 上田敏をちゃんと読もう!──社会モデルとは何だったのか  三井さよ

くまさんのシネマめぐり⑦
 台湾と日本を考えるために
     ──『湾生回家』『台湾人生』『台湾アイデンティティ』『セデック・バレ』『餘生~セデック・バレの真実』
     好井裕明

ブックガイド
 諦めないための知識(『LGBTを読みとく』森山至貴著)  三部倫子
 「不関与」の町の来し方とこれから(『貧困と地域』白波瀬達也著)  前田拓也
 一九七〇年代青い芝の会の運動を知るために(『差別されてる自覚はあるか』荒井裕樹著)  山下幸子
 やわらかくしなやかな語りの力(『記憶と感情のエスノグラフィー』佐川佳南枝著)  深田耕一郎
 社会科学批判としての社会運動史の記述(『下丸子文化集団とその時代』道場親信著)    友常勉
 修復的司法という発想をどう「使う」か(『性暴力と修復的司法』小松原織香著)  三井さよ

口絵 愛知TRY実行委員会(愛知県)  写真・矢部朱希子
表紙装画  鈴木雄