「しどろもどろ」な歴史をつむぐ!
往き還り繋ぐ
障害者運動 於&発 福島の50年
白石清春、橋本広芳、鈴木絹江、安積遊歩、桑名敦子、殿村久子、遠藤美貴子、高橋玉江、渡部貞美……
運動の中心を担ったひとやそこに繋がるひとびとへのインタビューをもとに、
その草創期から停滞期、発展期、そして2011年3月11日を経ての現在まで、
東北・福島で展開されてきた/いる障害者運動、その50年の全貌に迫る。
【目次】
はじめに・いきさつ 立岩真也
第1章 「福島県青い芝の会」の生成と展開——それは『さようならCP』からはじまった 土屋 葉
1 はじめに
2 「青い芝の会」の運動展開
3 「福島県青い芝の会」の運動展開
4 停滞期(1977〜)
5 「発展的解消」(1981)
6 まとめ
第2章 福島コミュニティの形成——コミュニティ・キャピタル論から福島の障害者運動形成期を読み解く
田中恵美子
1 はじめに
2 コミュニティ・キャピタル論とは
3 福島コミュニティの生成
4 福島コミュニティの発展
5 福島コミュニティの確立
6 福島コミュニティはどのように形成されたのか
第3章 運動が繋いだ生——『かがやく女たち』に登場した女性たちの語りから 瀬山紀子
ドキュメンタリー『かがやく女たち』
障害女性が経験する複合差別
遠藤(阿部)美貴子さん
高橋玉江さん
渡部貞美さん
第4章 支援/介助はどのように問題化されてきたか——福島県青い芝の会の呼びかけから 土屋 葉
1 障害者自立生活運動における介助の位置づけ
2 福島県青い芝の会の運動と「健全者」との関係
3 支援/介助の「定義化」
4 「息の長い闘い」のなかで
あいえるの会における介助関係の模索 白石清春
第5章 獲るために動き、対話する——白石清春の戦略 土屋 葉
1 秋田での日々、そして相模原へ
2 Uターン後——再び運動を
3 CIL設立とその後の展開
4 福島県の運動はなぜ発展を遂げたのか
第6章 分かれた道を引き返し進む 立岩真也
1 そして引き返した
2 つきあい方について
補
第7章 東日本大震災以後の福島の障害者運動——JDF被災地障がい者支援センターふくしまの活動を中心に 青木千帆子
1 はじめに
2 2011年3月11日東日本大震災
3 施設単位の避難——福島県福祉事業協会の事例
4 障害者の避難をめぐる議論の動向
5 白石が切り開いてきた「地域」
6 おわりに
原発事故と優生思想 白石清春
第8章 遠くから 立岩真也
再録にあたり
2012/05/30→再掲 後ろに付いて拾っていくこと+すこし——震災と障害者病者関連・中間報告
もう一度、記すことについて 立岩真也
人物索引
文献表