待望の書籍化!
さらばモンゴロイド
「人種」に物言いをつける
【在庫僅少】
日本における批判的人種論の先駆者であった著者が遺した、
「人種」概念のパラダイム転換を鋭く迫る未完原稿を、
故人の遺志をつぐ文化人類学者が綿密な校訂をもとに再構成。
【目次】
前口上
1 サラダボウルのなかの日本
2 人種と民族の関係をうかがう
3 大学新入生の知識と意識
第1幕 「人種」の履歴書
1 「人種」のプロフィール
2 「人種」の前身を探る
3 人種(race)はイスラム文明の落とし種か
4 「人種」の七変化
5 「人種」の正しい用法──「誤用」人類学者の主張
第2幕 「科学的人種分類」の正体
1 リンネ、怪人に思いを馳せ、ブルーメンバッハ、グルジア人の頭蓋骨に魅入られる
2 キュヴィエ、「三つ揃いの人種」をつくり、ドゥニケ、人種型を三〇に増やす
3 支離滅裂の差別主義者クーンとその仲間
4 お山の大将おれひとり
第3幕 「人種」と集団遺伝学
1 集団遺伝学の成立
2 人種と集団遺伝学
後口上
付論 さまざまの異人観
1 ヘロドトスと化け物
2 ヨーロッパ中世の「化物民族誌」とプレスター・ジョン伝説
3 タルタル人を訪ねた人々
4 怪物に出会わなかったコロンブスとキリスト教徒に出会ったヴァスコ・ダ・ガマ
5 イブン・バットゥータと世界の美女たち