〈つながり〉は「すばらしいもの」ばかりではない。
それほどあったかいものでもなく、やすらぎを与えてくれるものばかりでもない……

ケアや支援をめぐる〈つながり〉のまよい、とまどいをかみしめて

〈つなまよ〉〈つなとま〉なフィールドワーカーの自己エスノグラフィ

出口泰靖

[定価]   本体2,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-131-0 C0036
[判型]A5判並製
[頁数]360頁

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〈つながり〉は「すばらしいもの」ばかりではない。それほどあったかいものでもなく、やすらぎを与えてくれるものばかりでもない……
「〈つながり〉難民」である著者自身が、〈つながり〉での〈まよい〉や〈とまどい〉に、どう向き合い、受けとめ、応じようとしてきたのか。そのドタバタぶりとめぐらせた考えをとことん描きつくした「自己エスノグラフィ」。

【目次】


序 章 ケアや支援をめぐる〈つながり〉にまよう、とまどうとき
 1 はじめに 
 2 〈つながり〉ってなんだろう?
 3 わたしの考察・記述の位置づけとしての「自己エスノグラフィ」
 4 本書の構成とそれぞれの章の解説(と少し思い出語り)

第一章 子育て〈支援〉と〈つながる〉ことにこじれて──家族ケアの「私事化」と「脱私事化」とのはざまで
 1 「アンタは、わたしに頼めるのか?」
 2 子育てをめぐる「ケアの私事化」にこじれる、わたし
 3 「脱私事化」にこじれるわたし(その1)──うけにくさ
 4 「脱私事化」にこじれるわたし(その2)──うけいれられなさ
 5 「ワーク・ライフ・バランス」とはいうけれど
    ──「ケアの私事化」と「脱私事化」とのはざまで人それぞれがもつ「家族ケア規範意識」によって引き裂かれる
 6 わたしは、アナタに、たのめるのか?──「依存」を人間の基本的要件として
 7 むすびに

第二章 〈わけられ〉をめぐる〈つなまよ〉〈つなとま〉
     ──〈わけられ〉のあらがいと、〈わけない〉なかの〈わけられ〉と
 1 「がっこう」のかっこう
 2 〈わけられ〉〈決めつけられ〉ることのあらがい
 3 〈わけない〉なかでの〈わけられ〉
 4 学校のかっこう、「みんな」と「ひとり」としての「かっこう」

第三章 ケア・支援をめぐる“むき出し”な〈つながり〉
     ──ケア・支援する人の“こころのパンツ”の脱ぎっぷりと暮らしぶり
 1 〝こころのパンツ〟を脱ぎましょう!?
 2 〝こころのパンツ〟には何がある?
 3 〈自分の生きざま〉と〈集う人たちの生きざま〉を重ね合わせる
 4 〈生き方〉としての宅老所「井戸端げんき」
 5 〈間柄〉になることとしての〝こころのパンツ〟を脱ぐこと
 6 「プライベート」な時という〝こころのパンツ〟からの脱けだし
 7 〝むき出し〟な〈つきあい〉としての支援

四章の前に────支援の現場エッセイ
 デイの行き帰りは、“BMW”に乗って
   ――ケアや支援に根づく〈あたりまえ〉を〈根っこ〉から掘り返す次世代型デイ「DAYS BLG!」

第四章 〈つながり〉の〝病み〟と〝闇〟をだきよせて」
 1 はじめに
 2 〈つながり〉の〝病み〟と〝闇〟──「支える側」からの〈つながり〉
 3 〈つながり〉の〝止み〟──支えられる側の〈つながり〉から
 4 〝密〟なる〈つながり〉と〝蜜〟なる〈つながり〉──支えられる側同士での
 5 「打ち明け」をめぐって〈つながり〉にまよう、とまどう──支えられる側における「ままならなさ」
 6 〈つながり〉の〝開〟と〝解〟
 7 むすびにかえて──〈つながり〉の〝病み〟と〝闇〟をだきよせて

第五章 〈いのち〉をめぐる〈つなまよ〉〈つなとま〉──“ささらほうさら〟な〈いのち〉、かみしめる
 1 はじめに
 2 いやだあぁぁって、叫びたいんだよ
 3 「安楽死で逝きたい」なんて言っちゃあ「いやだあぁぁ」
 4 自分でどうこうしちゃえるものではない、〈いのち〉
 5 伝うことあたわずの〈いのち〉──〝意思〟を伝えること、〝意思〟が伝わること
 6 むすびに──〝ささらほうさら〟な〈いのち〉、かみしめて

第六章 〝予め、ふせぐ〟ことからのおいてけぼり
     ──青い空の下で、もれ出ずる〈ウンチ〉とわたしの自己エスノグラフィ
 1 青い空の下、もれ出ずる〈ウンチ〉と、わたし──〝予め、ふせぎえぬ〟ことの体験
 2 もれ出ずる〈ウンチ〉と、難病と、わたし──〝予め、ふせぐ〟ことに躍起になる
 3 「メタボ」健診、異状あり?
 4 幼きムスメのもれ出ずる〈ウンチ〉と、わたしの〝狂騒曲〟──子育てをめぐる〝予め、ふせぎえぬ〟こと
 5 ケアや支援をめぐる〝予め、ふせぐ〟こと、〝予め、ふせぎえぬ〟こと
 6 エコ活動は「エゴな活動」なのか?──大地を〝支援〟していない、身勝手なわたしのもれ出ずる〈ウンチ〉
 7 むすびにかえて──もれ出ずる〈ウンチ〉を暮らしに織り込んでゆく

第七章 「介護予防」は人の生の〝あおり運転〟になってしまわないか?
     ──「介護(非)予防(無)運動(未)指導員?」への道すがら。
 1 「介護予防」の内情を知るべく、いざ、「介護予防運動指導員」の道へ
 2 「フレイル」予防で「健康長寿な身体」をもてるのか?
 3 「筋肉」は裏切らない、のか? 「筋肉」「筋力」によりかかりすぎてはいないか?
 4 「マシン」にじんましん?
 5 〝はかりごと〟をめぐらしすぎ?
 6 「つながり」重視になりつつある?
 7 「みんな」は、「ひとつの目的(介護予防)」のために?
 8 「握れば拳、開けば」
 9 「介護されること」は「やってくること」でもある
 10 「介護(非)予防(無)運動(不)指導員」への道へのさぐり?──脱「介護予防」への道をさぐる

第八章 〈うつる〉を、〝からかう〟?──〝オンライン・ジンメン〟をめぐる、わたしの病み(闇?)体験から
 1 はじめに
 2 〈うつる〉を〝からかう〟?
 3 「感染る」を〝からかう〟?
 4 人ひとりひとり、それぞれ、ばらばら。でも、かさなり合うことは?
 5 むすびに

終 章 ケアや支援をめぐる〈つながり〉のまよい、とまどいをかみしめて
 1 〈つなまよ〉で〈つなとま〉なわたしのフィールドワークは終わらない
 2 〝めざす〟こと。〝すごす〟こと
 3 迷惑をかける人は、「迷う人」で「惑う人」で
 4 〈つながり〉としての「かさなり合い」

あとがきと謝辞