ジリツしたソーシャルワーカーとはなにか? ソーシャルワーカーがジリツするためにはなにが必要なのか?
ソーシャルワーカーのジリツ
自立・自律・而立したワーカーを目指すソーシャルワーク実践
「価値」「理念」「専門性」だけではぶつかってしまう壁。
その壁にぶつかり失敗を重ねつつ「よいソーシャルワーカー」をめざして
今も取り組み続ける6人それぞれのソーシャルワーク実践。
遭遇した経験が教えるものを自らの言葉で表現できること、
実践知を自らのものにすることの中にこそ「自立・自律・而立」のあり方をみる、
若きソーシャルワーカーたちへのエール。
【目次】
はじめに 木下大生
CHAPTER1
ソーシャルワークにおける「支援観」──ホームレス状態にある人々の支援の現場から 後藤広史
1 はじめに
2 所属機関の活動紹介
3 インボランタリークライエントと二つの支援
4 路上で生活するAさんの事例
5 否定性の共有
6 ギャンブル好きのBさんの事例
7 お金の管理をやめる理由
8 セーフティネット型支援の条件とその背景にある支援観
9 おわりに
CHAPTER2
ソーシャルワーカーの二つのジリツ(自律・自立)について考える 木下大生
1 はじめに
2 ソーシャルワーカーのジリツ
3 ソーシャルワーカーの自律
4 ソーシャルワーカーの自立
CHAPTER3
私はいつ「ジリツ」したのだろうか?
──ソーシャルワーカーとしての自覚の芽生えと責任の育ちを振り返って 長沼葉月
1 はじめに
2 資格の取得に至るまで
3 対人援助の場面に身を置いて
4 専門職を養成する立場になって
5 まとめにかえて
CHAPTER4
「良いソーシャルワーカー」について考えてみる──理想との出会いと別れ、そして付き合い方から 木村淳也
1 私はダメですが、あなたはどうですか?
2 良い悪い?
3 本章を書いている人のこと
4 福祉のテキストと難しい言葉たち
5 「バイステック」ってなんだ?
6 そんなの無理に決まってる
7 魚の骨と身のはなし
8 「良いソーシャルワーカー」へのいざない
9 そして「良いソーシャルワーカー」とは
CHAPTER5
ソーシャルワーカーに「専門性」は必要か?──ビギナーズ・ラックとピア・サポートを手がかりに 荒井浩道
1 はじめに
2 専門性は高いほうがよいのか?
3 誰のための専門性か?
4 専門性を問い直す
5 結びにかえて──「新しい専門性」を展望する
CHAPTER6
ソーシャルワーク実践の「評価」──ジリツしたソーシャルワーカーになるには 本多勇
1 ソーシャルワーカーの仕事に「正解」はあるのか
2 ソーシャルワーカーの支援に対する「評価」
3 ソーシャルワーク支援の「評価」を難しくさせる要素──クライエントの「生活」
4 「自己評価」する、しつづける
5 ジリツへ向けた「評価」のとらえ方
おすすめの本
おわりに 後藤広史