<生の技法>の歴史・現在・未来を、調べ、記述し、展望する学問的営みの結実と提示。ここに創刊!
支援 Vol.1
なんの因果か抜き差しならぬ関わり合いをもち、取り乱しつつ関わり続けることを〈支援〉と立てる。そのリアリティに魅入られた者たちが、それぞれの〈現場〉から受けた負債を返済することのその営みのひとつとして、この雑誌は創刊される。「ニーズ」と眼差さず、「当事者主権」とまとめず、シノゴノ言いつつ、ジタバタやろう。そのことも(少し気恥かしげに)宣言しておきたい。────編集委員一同(発刊の辞より)
支援者・当事者・研究者がともに考え・書き・読み、制度や学による分断に対して領域を超えゆくことを目指す。やり方・ハウツーを示すのではなく、支援における悩み・葛藤・迷いをそのものとして提示し、そこから見える未来をしつこく問いつづける新雑誌創刊!
[在庫切れ]
【目次】
発刊の辞
特 集 「個別ニーズ」を超えて
かかわりのなかにある支援──「個別ニーズ」という視点を超えて 三井さよ
日々続いていく支援 末永弘
〈支援〉の根拠(エビデンス)? 岡部耕典
「待つ人」になる──身体障害者の介助と時間 前田拓也
「その人らしさ」と「ニーズ」──支援者としての体験を振り返る 伊藤智樹
「その人らしさ」はどこにある? 出口泰靖
支援の現場を訪ねて 1
み・らいず(大阪市) 山下幸子
支援の周辺(コラム) 1
現場への遠近法──〈メディア〉表象のなかの認知症の本人の「思い」 井口高志
座談会 資格は必要か?──ケア・介護・介助と専門性
屋葉(司会)・山下幸子・星加良司・井口高志
支援の現場を訪ねて 2
井戸端げんき(木更津市) 出口泰靖
支援の周辺(コラム) 2
ティータイムにお茶を 土屋 葉
エッセイ
支援の条件 熊谷晋一郎
リハビリテーションとQOL──主観/客観の裂け目から見える地平 田島明子
健全者・介護者・介助者・支援者をめぐって 渡邉琢
白熱教室?──当事者を講義に呼ぶことについて 井口高志
支援の周辺(コラム) 3
「つなまよ」「つなとま」な人たちのケアや支援 出口泰靖
書 評
今、ここに足をつけて……『知的障害者が入所施設ではなく地域で生きていくための本』(ピープルファースト東久留米著)柳誠四郎
関係的な問題」を解くということ……『関係の原像を描く』(篠原睦治編著)星加良司
ありそうでなかった、税をめぐる原始的論考……『税を直す』(立岩真也・村上慎司・橋口昌治著)堅田香緒里