「重い障害のある子どもの親である」ということと向き合いわが身に引き受けていく過程と、
その中での葛藤や危ういクライシスを描き切った珠玉の一冊。待望の新版刊行!

[新版]海のいる風景

重症心身障害のある子どもの親であるということ

児玉真美【著】

[定価]   本体1,600円(税別) 

[ISBN]978-4-903690-97-1 
[判型]四六判並製
[頁数]280頁

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ある日突然に、なんの予備知識も心構えもなくそういう親となり、困惑や自責や不安や傷つきを抱えてオタオタとさまよいながら、「重い障害のある子どもの親である」ということと少しずつ向き合い、それをわが身に引き受けていく過程と、その中でのヒリヒリと痛い葛藤や危ういクライシス――自身の離職、娘を施設に入れる決断、その施設で上層部を相手に一人で挑んだバトル――を描き切った珠玉の一冊。

誰よりも優秀な娘の代弁者だと信じ疑うことがなかった一方、施設に入れていることの罪悪感を未だに引きずってきた著者が、アシュリー事件と出会うことによって突きつけられた「子の権利と親の権利の相克」を、自分の中の痛みのありかと向き合いながら真摯に論じた「十年の後――新版刊行によせて」を冒頭に加えた、待望の新版刊行。

【目次】


十年の後──新版刊行によせて
ケアラー連盟(現・日本ケアラー連盟)設立1周年記念フォーラムにて

プロローグ てっちゃん家(ち)の話
週末の親子
いのち
「不思議の国」
なんか、ヘン
善意は厄介なのだ
田舎の優等生
母子入園
親バカと世間サマ
車椅子入店拒否事件
病院は娑婆にあらず……?
美しいウソ
迷い
決断
子育ての「四大苦」
私はただの無になった
あすなろ療育園
追い詰めるのは誰?
言葉を持たないということ
私は「半人前」でしかない
うちらの子
「受容」は続く
闘い
研修会にて
その夜
気がついたら、いつの間にか

あとがき
新版のためのあとがき