「包摂」がはらんでしまう「排除」を鋭く射抜き世評高い論考。待望の増補新版誕生!

増補新版 包摂と排除の教育学

マイノリティ研究から教育福祉社会史へ

倉石一郎【著】

[定価]   本体3,600円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-077-1
[判型]46判上製
[頁数]344頁

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「包摂」がはらんでしまう「排除」を鋭く射抜く論考として世評高い旧版。
この8年の社会の激しい動きに対する現実的関心を投影するとともに、
旧版刊行後格段の進捗をみせた高知県の福祉教員に関する研究成果を反映させた、
待望の増補新版誕生!

【目次】

序章 教育における包摂と排除への視点
 
第1部 〈包摂〉の原像──高知県の「福祉教員」に関する研究

 第1章 〈社会〉と教壇のはざまに立つ教員たち──「ゲートキーパー」という視点から
  [補章1]福祉教員の自律性・自発性・民主性──その名称問題を手がかりに
 第2章 三つの実践記録を結ぶもの・隔てるもの──福祉教員が経験した「歴史的断層」に関する考察
 第3章 草創期の福祉教員は語る(1)──福岡弘幸の場合
 第4章 草創期の福祉教員は語る(2)──谷内照義の場合
  [補章2]ユニバーサルな公共性構築へ──教科書無償闘争前後の長浜地区の動向、水田精喜の実践から

第2部 浮遊する〈包摂〉──民族学校以外での在日朝鮮人「教育」の事例から

 第5章 未完の着地性──1950-60年代の大阪市立玉津中学校における展開を中心に
  [補章3]着地から浮遊への分岐点──「1965文部次官通達」の読み方
 第6章 新たな「包摂」の立ち上がり──1970年前後の大阪市における在日朝鮮人教育の「言説の交代劇」から
 第7章 在日朝鮮人教育の「個人戦」的深まり──『全国在日朝鮮人教育研究集会』資料を手がかりに
 第8章 オルタナティブな「着地」のかたち──京都・東九条「希望の家」小史

 終章 教育福祉論のために

増補新版あとがき
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