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往き還り繋ぐ

障害者運動 於&発 福島の50年

青木千帆子・瀬山紀子・立岩真也・田中恵美子・土屋 葉【著】

[定価]   本体2,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-104-4 C0036
[判型]A5判並製
[頁数]424頁

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白石清春、橋本広芳、鈴木絹江、安積遊歩、桑名敦子、殿村久子、遠藤美貴子、高橋玉江、渡部貞美……
運動の中心を担ったひとやそこに繋がるひとびとへのインタビューをもとに、
その草創期から停滞期、発展期、そして2011年3月11日を経ての現在まで、
東北・福島で展開されてきた/いる障害者運動、その50年の全貌に迫る。

【目次】


はじめに・いきさつ 立岩真也

第1章 「福島県青い芝の会」の生成と展開——それは『さようならCP』からはじまった 土屋 葉
 1 はじめに
 2 「青い芝の会」の運動展開
 3 「福島県青い芝の会」の運動展開
 4 停滞期(1977〜)
 5 「発展的解消」(1981)
 6 まとめ

第2章 福島コミュニティの形成——コミュニティ・キャピタル論から福島の障害者運動形成期を読み解く
 田中恵美子
 1 はじめに
 2 コミュニティ・キャピタル論とは
 3 福島コミュニティの生成
 4 福島コミュニティの発展
 5 福島コミュニティの確立
 6 福島コミュニティはどのように形成されたのか

第3章 運動が繋いだ生——『かがやく女たち』に登場した女性たちの語りから 瀬山紀子
 ドキュメンタリー『かがやく女たち』
 障害女性が経験する複合差別
 遠藤(阿部)美貴子さん
 高橋玉江さん
 渡部貞美さん

第4章 支援/介助はどのように問題化されてきたか——福島県青い芝の会の呼びかけから 土屋 葉
 1 障害者自立生活運動における介助の位置づけ
 2 福島県青い芝の会の運動と「健全者」との関係
 3 支援/介助の「定義化」
 4 「息の長い闘い」のなかで

あいえるの会における介助関係の模索 白石清春

第5章 獲るために動き、対話する——白石清春の戦略 土屋 葉
 1 秋田での日々、そして相模原へ
 2 Uターン後——再び運動を
 3 CIL設立とその後の展開
 4 福島県の運動はなぜ発展を遂げたのか

第6章 分かれた道を引き返し進む 立岩真也
 1 そして引き返した
 2 つきあい方について
 補

第7章 東日本大震災以後の福島の障害者運動——JDF被災地障がい者支援センターふくしまの活動を中心に 青木千帆子
 1 はじめに
 2 2011年3月11日東日本大震災
 3 施設単位の避難——福島県福祉事業協会の事例
 4 障害者の避難をめぐる議論の動向
 5 白石が切り開いてきた「地域」
 6 おわりに

原発事故と優生思想 白石清春

第8章 遠くから 立岩真也
 再録にあたり
 2012/05/30→再掲 後ろに付いて拾っていくこと+すこし——震災と障害者病者関連・中間報告

もう一度、記すことについて 立岩真也

人物索引
文献表