特集1:〈つながり〉にまよう、とまどう/特集2 着る、住む、買う
トークセッション:ケアする子どもと若者たち/ロングインタビュー:『そよ風のように街に出よう』の三八年 ほか
支援 Vol.7
ケアや支援を行うにあたって、支えられる側と支える側との関係や〈つながり〉をどのように、
どこまでとりむすんでいけばいいのか?
「対等に」というお題目だけではすまされない問題としての、
支援をめぐる〈つながり〉のまよい、とまどいを丁寧に描き出す、特集1「〈つながり〉にまよう、とまどう」。
十人十色の〈生の技法〉をその人自らが語るシリーズ特集の第2弾は「着る、住む、買う」。
他にヤングケアラーの今を語りあうトークセッション、
終刊を迎える『そよ風のように街に出よう』の副編集長・小林さんへのロングインタビューなど、
読み応えたっぷりの「シノゴノ、ジタバタ」雑誌第7弾!
【目次】
特集1 〈つながり〉にまよう、とまどう
〈つながり〉の“病み”“闇”をだきよせて 出口泰靖
性的な傷つきを語りうる「場」を求めて
──「聞こえない」と「聞こえすぎる」のあいだで起きていること 菊池美名子・宮地尚子
更生保護──まよいとまどい うろうろし 飯島惠道
きょうだい当事者として。きょうだい支援を担う人として。 清田悠代
社会的養護から考える、子どもにとって必要な「つながり」 久波孝典
知識がつながり、人とつながる──綾屋紗月さんに聞く 綾屋紗月(聞き手/星加良司)
特集2 着る、住む、買う
【着る】
毎日の「着る」と、感情と社会のつながり──「障害があるのに…」をこえて 丸田君枝
裸で生きるわけにいかない以上は──自閉っ子の不自由 ニキ リンコ
【住む】
私と住まい──ハンセン病療養所恵楓園での暮らし 杉野桂子
男二人暮らし、はじめました。 森山至貴
【買う】
オロナミンC二本を五〇〇〇円で買った夜──薬物依存症という病にはお金がかかる 倉田めば
買い物の介助をしながら考えたこと 寺本晃久
トークセッション
ケアする子どもと若者たち
──ケアを担うということ、そして将来への不安 松﨑実穂×澁谷智子(司会/井口高志)
ロングインタビュー
『そよ風のように街に出よう』の三八年──障害者問題の根底を問い続けて 副編集長小林敏昭さんに聞く
(聞き手:山下幸子・高橋淳)
エッセイ
三色ご飯と情熱の薔薇 猪瀬浩平
時間旅行──認知症状の深い人と、子どもと関わって気付いたこと 石井英寿
移行空間──バルネラブルな知識の交換のために(6) 飯野由里子
支援の現場を訪ねて
①ゆる・ふぇみカフェ──手をつなぐまえに、知りあおう 岡部耕典
②えるぶ(狛江市)──特にイジられている人がスタッフです 三井さよ
③あしたや共働企画(多摩市)──美味しいですよ、あしたや 三井さよ
書評
①特集:障害者差別解消法──「自分のための法律」と思えるようになるために 松波めぐみ
②自己コントロールの社会化にむけて
(『刑務所処遇の社会学──認知行動療法・新自由主義的規律・統治性』平井秀幸著) 熊谷晋一郎
③ケアでもなく、医療でもなく、人として……(『あなたを「認知症」と呼ぶ前に』出口泰靖著) 三浦耕吉郎
津久井やまゆり園で起こったことについて 「支援」編集委員会
くまさんのシネマめぐり⑥
「連帯」という古くて新しい繋がり──『パレードへようこそ』『エール!』『沖縄 うりずんの雨』 好井裕明
ブックガイド
猫が傍にいる(『夜廻り猫1』深谷かほる著) 山下幸子
変わりゆくものと変わらないものと
(『死にゆく過程を生きる──終末期がん患者の経験の社会学』田代志門著) 三井さよ
自閉症とラノベから〈社会学〉を読み解く(『自閉症とラノベの社会学』竹中均著) 岡部耕典
シンプルに使い出がある一冊(『認知症の語り──本人と家族による200のエピソード』
認定NPO法人 健康と病いの語りディペックスジャパン編) 井口高志
口絵 千葉市・習志野市 いしんさん家 写真・矢部朱希子
表紙装画 越智俊二