特集1 シノゴノの10年
特集2 ぬすむ、かくす、にげる

支援 Vol.10

「支援」編集委員会【編】

[定価]   本体1,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-112-9 C0036
[判型]A5判冊子
[頁数]272頁

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創刊から10年。雑誌『支援』はなにを考えようとしてきたのか。
「シノゴノ、ジタバタ」のその歩みを、そして編集委員ひとりひとりの来し方と今をあらためて振り返る、
特集1「シノゴノの10年──『支援』10号、そして次へ」。
十人十色の〈生の技法〉を語るシリーズ特集2の第5弾は「ぬすむ、かくす、にげる」。
10年を振り返りそして次のステップを踏み出す「シノゴノ、ジタバタ」雑誌第10弾!

【目次】


特集1 シノゴノの10年──『支援』10号、そして次へ

 ケアできない「原罪」──家事・育児をめぐる煩悶とこの10年  井口高志
 社会福祉士とか、実習とか  岩永理恵
 おかて──区切ること、有限であること  岡部耕典
 「声」をきくことの無理  堅田香緒里
 それでも、逃れがたきもの、「家族」  土屋 葉
 〝予め、ふせぐ〟ことからのおいてけぼり
   ──青い空の下で、もれ出ずる〈ウンチ〉とわたしの自己エスノグラフィ  出口泰靖
 〈引き継ぎ〉問題──自立生活運動と介助者たちの10年  深田耕一郎
 あのころの私に  三井さよ
 私が読みたいもの・書きたいこと、立ち止まっていること
   ──〈現場〉から受けた負債の返済は、まだ難しいけれど  山下幸子
 10年──福島でしなかった農作業を見沼田んぼでするということ  髙橋 淳

特集2 ぬすむ、かくす、にげる

【ぬすむ】
 波止場の「荷抜き」と寄せ場の「キセル」  原口 剛
 ぬすむということ――まるみえのこちらとあちら  橋本久美子

【かくす】
 隠すでも、隠さないでもなく――パートナーとの日常生活を通して  吉村さやか
 私たちにとっては当たり前の「かくす」ということについて  Aさん、Bさん

【にげる】
 逃げられる。そう信じるための自由な身体を  北原みのり
 生きることの困難さ、生きることの難しさから逃げない  岡部宏生

エッセイ
 わたしの大変さがうまく伝わらない理由──バルネラブルな知識の交換のために(8)  飯野由里子
 「介護予防」は人の生の〝あおり運転〟になってしまわないか?
   ──「介護(非)予防(無)運動(未)指導員?」への道すがら  出口泰靖

支援の現場を訪ねて
 ①ウイズタイム/ウイズタイムハウス(練馬区)──心にげんこつはあるけれど  三井さよ
 ②トータルサポートたいとう(台東区)──仕事でなく生業として  三井さよ
 ③NPO法人女性サポートあじーる(Asyl)(札幌市)──支援に「正解」なんてない  堅田香緒里

くまさんのシネマめぐり⑨
 ドキュメンタリーの「まなざし」を考える──『ニッポン国 VS 泉南石綿村』   好井裕明

書評
 「声を聴く」のではなく──遍在する分解を呼び起こすために
   (『分解者たち』猪瀬浩平著、森田友希写真)  井口高志

ブックガイド
 ちょっと長めのブックガイド(『ポバティー・サファリ』ダレン・マクガーヴェイ著 他)   岩永理恵
 文化としての終末期ケア(『生きられる死』服部洋一著)  田代志門
 語りからみえてくる施設の在りよう(『施設とは何か』麦倉泰子著)  土屋 葉
 「ふつう」とか「ふつうじゃない」とか(『みえるとか みえないとか』ヨシタケシンスケ・伊藤亜紗著)  土屋 葉
 渡辺一史のオネスティ(『なぜ人と人は支え合うのか』渡辺一史著)  深田耕一郎
 フェミニストは黙らない、でも、黙ったっていい
   (『私たちにはことばが必要だ』イ・ミンギョン著)  堅田香緒里