特集1 年をとる。時をかさねる。
特集2 祈る、かつぐ、おさめる
追悼 立岩真也

支援 Vol.14

「支援」編集委員会【編】

[定価]   本体1,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-171-6 C0036
[判型]A5判冊子
[頁数]272頁

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変わっていくこと、終わっていくこと、つづいていくこと…それぞれの想いを綴る特集1「年をとる。時をかさねる。」。
ひそやかな大切なものに関わる経験やエピソードが語られる特集2「祈る、かつぐ、おさめる」。
逝ってしまったその人が遺したこと託されたことを考える「追悼 立岩真也」ほか

【目次】


口絵 マカオ〜バリアフリーを巡る旅〜 (写真:矢部朱希子)

特集1 年をとる。時をかさねる。
 不安といっしょに生きてきた  伊藤 悟
 歳とりすぎない内に もうちょっと――都立高校の就学運動をめぐって  梅村 浄
 里親生活、歳を経て思うこと  青葉紘宇
 余波としてのいまを生きる――「不登校の〈その後〉」研究から  貴戸理恵
 時をかさねながら 障害女性の困難を考えて  佐々木貞子
 それぞれの「ひとり」が「ひとり」へ  永野三智
 僕らは、同じ「時の舟/物語」に乗り合って、往く  伊藤英樹

特集2 祈る、かつぐ、おさめる
 お守りが擦り切れていくように――喪の仕事(グリーフワーク)」としての自立生活  深田耕一郎
 生きているだけで丸儲け、人生を楽しんで生きる秘訣とは  小田 瞳
 高揚と言霊と仰ぐ眼差し  植木 智
 自分の内側と外側を行き来する――アンテナとしての祈り  栗田隆子
 仏壇と墓と私  白波瀬達也

追悼 立岩真也
 障害者運動の流れの中、同時代人として  尾上浩二
 生の技法・障害研究・能力主義  倉本智明
 立岩さんから受け取ったこと  小泉浩子
 花鳥風月のこと、佐渡のこと  杉田俊介
 最後までなんだか自由な人だった――あ、そうか、スナフキンみたいなのかも  田中恵美子
 空はただいつまでもひろがっているだけだ  土屋 葉
 背中を押されて、やってきた  寺本晃久
 「あ・か・さ・た・な」で人を集めて、束ねて、社会に訴える  天畠大輔
 想の生――失われることない希望  長谷川 唯
 立岩真也さんと障害者運動の論理――『私的所有論』を読み返しつつ  廣野俊輔
 立岩唯物論のユーモア  深田耕一郎
 「もう医療はいいと思って」――その真意を探る旅へ  武藤香織
 立岩さんの他者論、不健康さ/セルフケア、自死/安楽死  渡邉 琢

エッセイ
 ひたすらに「生」へ向かう体に引っ張られる心  社納葉子
 「ただいま」と言えば、「ただいま」と応える?
   ――〝ご近所さん〟と私との〝ソーシャル・ディスタンス〟  一石タヅル
 頭の中の右側にある場所――バルネラブルな知識の交換のために(12)  飯野由里子

支援の現場を訪ねて
 1 チャンスタイム――私にもチャンスタイムが来たら、すぐに飛び出せるようにしたい  山下幸子
 2 NPO法人グレースケア機構(三鷹市)――「自由で柔軟なケア」と生き方を重ねる  岡部耕典
 3 Rainbow Junktion(Leeds)―レインボー・ジャンクションというセーファースペース  堅田香緒里

くまさんのシネマめぐり13
 つれあいと最後まで暮らすということ  好井裕明

書評
 トランスジェンダーをめぐる概念・言説を経験から問いなおす  武内今日子
 「ともに生きる」とは、ともに生きているかどうかを常に問い、捉え返し続けることではないか
   (『知的障害・自閉の人たちと「かかわり」の社会学』三井さよ著)  渡邉 琢

ブックガイド
 「聞いてもらうこと」が整うには?(『聞く技術 聞いてもらう技術』東畑開人著)    出口泰靖
 まじめにクィアする本(『慣れろ、おちょくれ、踏み外せ』森山至貴・能町みね子著)  岡部耕典
 「改悪」に立ち向かうために(『史上最悪の介護保険改定⁈』上野千鶴子・樋口恵子編)  岡部耕典
 編む、読む、話す(『「ものづくり」のジェンダー格差』山﨑明子著)  かんな
 待つ力・信じる力・悩む力(『よるべない100人のそばに居る。』御代田太一著)  酒本知美
 日々、傍観し、日々、解釈する、女の子たち(『女の子たちと公的機関』ダリア・セレンコ 著)  瀬山紀子
 「問い」と対面する(『塩とコインと元カノと』ヒロミ・ゴトー作)  土肥いつき

マカオのバリアフリー巡り――口絵に寄せて  曾 嘉慧

編集後記