手話話者、手話を学ぶ人、言語に関心をもつすべての人へ！！
日本手話と日本語対応手話(手指日本語)
間にある「深い谷」
似て非なる日本手話と日本語対応手話(手指日本語)。そもそも手話とそうでないものを並べることのおかしさを明かす。解説編の第1部と、著者自身の写真表現を使用した豊富な例文でその違いを明らかにする実例編の第2部で構成された、手話話者、手話を学ぶ人、言語に関心をもつすべての人の必読書。
【目次】
はじめに
第1部 日本手話と手指日本語（日本語対応手話）
日本語対応手話は手指日本語
いろいろな言い方がある
「同時法」について
日本の手話はひとつ？
日本手話と手指日本語はいつから？
手指日本語は日本語の変種
昭和の初期に失聴した人たち
コミュニケーション手段としての手指日本語（中途失聴者）
第二言語としての日本手話（レイターサイナー）
手指日本語に対するコンプレックス
手話講習会では……
コード・スイッチ
コード・ミキシングとコード・ブレンド
手指日本語を先に覚えると……
手話の歌は実は手指日本語
手話スピーチコンテストの多くは手指日本語スピーチコンテスト
手指日本語は日本語獲得に役に立つか？
私が出演した番組について
テレビなどがもたらす影響について
聾者の手指日本語と聴者の手指日本語の間には深い谷がある
日本語は得意でも手指日本語は読めない
日本手話で話がしたいのに……
手指日本語はリンガフランカとして機能できるか
第2部 実例編
第1章 基本文
手指日本語にはNMM（非手指動作）がない！
1-1 yes／no疑問文
1-2 wh疑問文
1-3 NMMがない例（過去形）
1-4 NMMがない例（非手指副詞１）
1-5 NMMがない例（非手指副詞２）
1-6 NMMがない例（非手指副詞）
1-7 NMMがない例（どこを修飾しているの？）
1-8 NMMがない例（否定）
1-9 NMMがない例（接続詞・順接と逆接）
第2章 時間を表す表現
時間を表わす表現とは
2-1 それはいつのこと？（1)
2-2 それはいつのこと？（2）
2-3 それはいつのこと？（3）
第3章 日本手話らしい表現を手指日本語でやるとどうなる？
指さし
RS（レファレンシャルシフト）
自動詞／他動詞
接続詞的用法
イベントチェーンの紹介
文法化(いう、くる）
慣用的表現
文末コメント
語彙の持つ意味範囲の違い