不定型な世界で生きていくための知恵と工夫を駆使する作業こそが相談支援であり、
今日の多様な支援の根幹をなしている!

詳論 相談支援

その基本構造と形成過程・精神障害を中心に

萩原浩史【著】

[定価]   本体3,800円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-106-8 C0036
[判型]A5判並製
[頁数]320頁

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相談支援が形成された要因を複線的に分析し、これまで言及されることがなかった社会保障制度改革との関係および相談支援の本質が変容していった過程について詳細に論じた画期的研究。

【目次】


序章
 第1節 本書の目的
 第2節 本書の背景
 第3節 本書の構成と研究方法

第1章 相談支援の概要
 第1節 はじめに
 第2節 事業体系
 第3節 先行研究
 第4節 小括

第2章 社会保障政策と相談支援
 第1節 はじめに
 第2節 福祉分野をめぐる「規制緩和」「市場化」
 第3節 規制緩和に向けた検討
 第4節 障害者プラン——ノーマライゼーション7ヶ年戦略:1996年
 第5節 社会福祉基礎構造改革から社会福祉法へ:2000年
 第6節 新障害者プラン——重点施策実施5ヶ年計画:2003年
 第7節 今後の障害保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案):2005年
 第8節 小括

第3章 精神障害者地域生活支援センターの事業化——全精社協と社会復帰施設
 第1節 はじめに
 第2節 地域生活支援センター前史
 第3節 地域生活支援センター構想
 第4節 地域生活支援センターの実際
 第5節 唐突な終焉
 第6節 小括

第4章 障害分野におけるケアマネジメント導入の過程
 第1節 はじめに
 第2節 相談支援とケアマネジメント
 第3節 迷走するケアマネジメント
 第4節 「障害者ケアマネジメント」から「相談支援」へ
 第5節 小括

第5章 社会的入院者への退院支援——「変容」の顛末
 第1節 はじめに
 第2節 退院支援をめぐる動向
 第3節 退院支援の開始——大阪府の試み
 第4節 精神障害者退院促進事業の実際
 第5節 後退する退院支援
 第6節 小括

第6章 相談支援体制の再編——大阪市の場合
 第1節 はじめに
 第2節 地方自治体における相談支援体制
 第3節 再編の経過
 第4節 大阪市の場合
 第5節 小括

終章
 第1節 まとめ
 第2節 「財」と「不定型性」
 第3節 提言——今後の研究課題に代えて


文献表

くわしく書くことがどんなにか大切であること  立岩真也

あとがき