乳幼児期に子どもが障害をもっていると告げられた母親たちの揺らぎと変容
障害のある乳幼児と母親たち
その変容プロセス
乳幼児期に子どもが障害をもっていると告げられた母親たちの揺らぎと変容。
「障害受容論」にも「ケアの社会的分有」にも包摂しえないその主観的経験をソーシャルワークの最前線から描き、
「早期発見・早期療育」は望ましいもの「発達することは善」という前提自体をも問い直す。
障害のある子どもとその親たちに寄り添うソーシャルワーカー必読の書。
【目次】
序 章 研究の背景
第1節 研究の背景
第2節 先行研究
第3節 本研究の意義
第4節 研究の目的
第5節 研究の方法/他
第1章 地域療育システムの歴史と成り立ち──早期発見・早期療育の整備
第1節 「療育」の歴史
第2節 早期療育の現状と課題
第2章 横浜市地域療育システムにおける対象とその家族
第1節 先駆的モデルとされる横浜市地域療育システム
第2節 横浜市地域療育センターにおける療育システム
第3節 地域療育システムにおける家族の位置づけ/他
第3章 研究方法
第1節 調査の手続き
第2節 調査のデザインと方法
第3節 調査対象者
第4節 調査対象者のおかれている状況/他
第4章 障害のある乳幼児をもつ母親の主観的変容プロセスと他者との相互関係
第1節 早期の段階における障害のある乳幼児をもつ母親の主観的変容プロセス
第2節 4つの類型化のストーリーライン──自己のポジショニングの変容/他
第5章 変容プロセスに関連する要因
第1節 「自己」と「子ども」と「他者との関係」の相互循環的構造――自己と関係の循環モデル
第2節 関与する要因としての「子どもの障害特性に関連する事象」
第3節 関与する要因としての「他者との関係」他
第6章 早期療育における家族支援──早期療育におけソーシャルワークへの提言
第1節 子どもの障害特性に関連する事象への着目
第2節 「他者との関係」への注目──アセスメントの有効性/他
終 章 研究総括と今後の課題
第2節 本研究の限界/他
補論 先行研究の整理