「運動体であり事業体」という性格を持つ自立生活センター
その歴史と現在を当事者視点で描き出す

障害者の暮らしはどう変わったか

自立生活センターの現在地

白杉 眞【著】

[定価]   本体3,300円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-208-9
[判型]A5判並製
[頁数]304頁

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やればやるほど出費のかさむ運動と、団体の経済的安定と職員確保などのためより稼がなければならない事業。その間に生じる矛盾とどう向き合い両立しようとしてきたかを、相談サービス事業の歴史的変遷を軸に論じた労作。

【目次】


序章
 1 本書の背景
 2 本書の目的
 3 先行研究
 4 本書の位置づけ
 5 本書の構成と研究方法
  5-1 用語の定義および表記
  5-2 構成
  5-3 研究方法と倫理的配慮

第1章 本書における理論的枠組み
 1 本章の目的
 2 自立生活センターの組織論――中西正司の視座
 3 自立生活センターの組織論――立岩真也の視座
 4 関連する社会運動論――西城戸誠の社会運動論
 5 関連する社会運動論――富永京子の社会運動論
 6 小括

第2章 自立生活センターにおける相談サービス事業の歴史
     ――萌芽期(一九八〇年~一九九〇年代初頭)
 1 本章の目的
 2 身体障害者福祉法および社会福祉事業法における相談事業
 3 ミスタードーナツ障害者リーダー米国留学派遣
 4 ヒューマンケア協会の設立
 5 東京都地域福祉振興基金を活用した相談サービス事業
 6 自立生活運動における全国団体の設立
  6-1 全国自立生活センター協議会
  6-2 DPI日本会議
 7 小括

第3章 自立生活センターにおける相談サービス事業の歴史
     ――発展期(一九九〇年代半ば~二〇〇〇年)
 1 本章の目的
 2 市町村障害者生活支援事業の創設
 3 ケアマネジメントに対する警戒
 4 ピア・カウンセリング事業必須化とその功罪
  4-1 ピア・カウンセリング委員会の再編
  4-2 ピア・カウンセラー認定委員会の設置
  4-3 ピア・カウンセラーの専門職化と新たな問題
5 小括

第4章 自立生活センターにおける相談サービス事業の歴史
     ――激動期(二〇〇〇年~二〇一五年)
 1 本章の目的
 2 支援費上限問題をめぐる混乱
  2-1 ホームヘルプサービス利用の上限設定問題
  2-2 市町村障害者生活支援事業の廃止と一般財源化
 3 支援費制度財源不足および介護保険制度と統合への潮流
 4 介護保険制度との統合をめぐる混乱
 5 障害者自立支援法制定をめぐる混乱
 6 障害者自立支援法違憲訴訟
 7 和解と基本合意
 8 骨格提言の策定と障害者総合支援法の制定
 9 小括

第5章 自立生活センターにおける相談サービス事業の歴史
     ――転換期(二〇一六年以降)
 1 本章の目的
 2 障害者権利条約をめぐる動き
  2-1 障害者権利条約への批准の見送り
  2-2 重度訪問介護の対象拡大
  2-3 障害者差別解消法制定をめぐる動き
 3 ピアサポート体制加算創設への反応
 4 自立生活センターの新たな課題
  4-1 介助サービス事業の優先的状況
  4-2 若手障害者リーダーの発掘と育成
 5 小括

第6章 自立生活センター事業運営の戦略
 1 本章の目的
 2 各自立生活センターの事業体系
  2-1 日本自立生活センター
  2-2 自立生活センター立川
  2-3 自立生活センターあるる
 3 障害者総合支援法における相談支援事業の仕組み
  3-1 一般相談支援
  3-2 特定相談支援
 4 障害者総合支援法にもとづく介助派遣事業
  4-1 介助派遣事業に関連するサービスの種類
  4-2 居宅介護等(居宅介護・重度訪問介護)事業所指定基準
  4-3 事業所収支の状況
 5 小括

第7章 自立生活移行支援の実践事例
 1 本章の目的
 2 実家からの自立生活移行の実践事例
 3 障害学生の自立生活移行の実践事例
 4 障害者支援施設からの自立生活移行の試み
 5 他機関との協働による人材育成の試み
 6 小括

終章
 1 まとめ
 2 結論
  2-1 関係機関との協力・協働による運動
  2-2 戦後の障害者運動のなかの自立生活運動
  2-3 提言
 3 今後の研究課題

文献
あとがき