子どもから子どもへの「性を介した暴力の連鎖」を絶つために!

児童福祉施設における性的問題対応ハンドブック

小木曽 宏【編】

[定価]   本体2,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-138-9 0036
[判型]A5判並製
[頁数]272頁

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児童福祉施設という閉鎖的な空間で起こる「性的問題」は、性衝動や性的欲求だけの問題ではなくそのほとんどが児童間の力関係から生じる――。その「暴力」「支配」、そしてその結果として生じる「被害」「加害」関係をいかに防ぎ減らしていくか。10余年におよぶ研究と実践の中から生まれた必携のハンドブック。

【目次】


はじめに

序章 社会的養護における子どもの「性的問題」の実態と理解  小木曽 宏

第Ⅰ部 性的問題の基礎知識

第1章 性教育プログラムのありかたとすすめ――児童養護施設での実践から  山口修平
第2章 性教育の意義と目的――現場からの提言
 1 「生きること」につながる性教育  小林千夏
 2 「性教育」を提供する時に伝えたいこと  足立泰代
第3章 性的問題における法的視点の重要性  杉浦ひとみ
第4章 性に関わる病気や身体的影響  秋元義弘

第Ⅱ部 性的問題の実際と実践的取り組み

第5章 一宮学園における性的問題対応の経緯  山口修平・関 尚美
第6章 児童養護施設における生(性)教育プログラム  小林千夏
第7章 同仁会子どもホームにおける性的問題対応の経緯  荘司貴代
第8章 児童自立支援施設における性的問題に対する取り組み
    ――トラウマインフォームドケアの観点から  野坂祐子
第9章 法的理解に基づく支援の方法  杉浦ひとみ 

第Ⅲ部 支援体制マニュアル――性的問題と関係機関の連携

第10章 児童相談所と施設との連携  渡邉 直
第11章 多機関連携による支援と予防――性的被害経験後の人生に寄り添うために  中野宏美
第12章 性教育プログラムの実践と展開  足立泰代

終章 「性的問題」は児童養護施設だけで考えるべき問題か?
    ――人権教育としての「性教育」のあり方  小木曽宏

付録1 性被害を受けた子どもに関わる児童精神科医の役割――小西聖子医師に聞く(聞き手:杉浦ひとみ)
付録2 性に関するQ&A
資料 参考書籍・サイト・関連団体一覧

おわりに