特集1 年をとる。時をかさねる。
特集2 祈る、かつぐ、おさめる
追悼 立岩真也
支援 Vol.14
変わっていくこと、終わっていくこと、つづいていくこと…それぞれの想いを綴る特集1「年をとる。時をかさねる。」。
ひそやかな大切なものに関わる経験やエピソードが語られる特集2「祈る、かつぐ、おさめる」。
逝ってしまったその人が遺したこと託されたことを考える「追悼 立岩真也」ほか
【目次】
口絵 マカオ〜バリアフリーを巡る旅〜 (写真:矢部朱希子)
特集1 年をとる。時をかさねる。
不安といっしょに生きてきた 伊藤 悟
歳とりすぎない内に もうちょっと――都立高校の就学運動をめぐって 梅村 浄
里親生活、歳を経て思うこと 青葉紘宇
余波としてのいまを生きる――「不登校の〈その後〉」研究から 貴戸理恵
時をかさねながら 障害女性の困難を考えて 佐々木貞子
それぞれの「ひとり」が「ひとり」へ 永野三智
僕らは、同じ「時の舟/物語」に乗り合って、往く 伊藤英樹
特集2 祈る、かつぐ、おさめる
お守りが擦り切れていくように――喪の仕事(グリーフワーク)」としての自立生活 深田耕一郎
生きているだけで丸儲け、人生を楽しんで生きる秘訣とは 小田 瞳
高揚と言霊と仰ぐ眼差し 植木 智
自分の内側と外側を行き来する――アンテナとしての祈り 栗田隆子
仏壇と墓と私 白波瀬達也
追悼 立岩真也
障害者運動の流れの中、同時代人として 尾上浩二
生の技法・障害研究・能力主義 倉本智明
立岩さんから受け取ったこと 小泉浩子
花鳥風月のこと、佐渡のこと 杉田俊介
最後までなんだか自由な人だった――あ、そうか、スナフキンみたいなのかも 田中恵美子
空はただいつまでもひろがっているだけだ 土屋 葉
背中を押されて、やってきた 寺本晃久
「あ・か・さ・た・な」で人を集めて、束ねて、社会に訴える 天畠大輔
想の生――失われることない希望 長谷川 唯
立岩真也さんと障害者運動の論理――『私的所有論』を読み返しつつ 廣野俊輔
立岩唯物論のユーモア 深田耕一郎
「もう医療はいいと思って」――その真意を探る旅へ 武藤香織
立岩さんの他者論、不健康さ/セルフケア、自死/安楽死 渡邉 琢
エッセイ
ひたすらに「生」へ向かう体に引っ張られる心 社納葉子
「ただいま」と言えば、「ただいま」と応える?
――〝ご近所さん〟と私との〝ソーシャル・ディスタンス〟 一石タヅル
頭の中の右側にある場所――バルネラブルな知識の交換のために(12) 飯野由里子
支援の現場を訪ねて
1 チャンスタイム――私にもチャンスタイムが来たら、すぐに飛び出せるようにしたい 山下幸子
2 NPO法人グレースケア機構(三鷹市)――「自由で柔軟なケア」と生き方を重ねる 岡部耕典
3 Rainbow Junktion(Leeds)―レインボー・ジャンクションというセーファースペース 堅田香緒里
くまさんのシネマめぐり13
つれあいと最後まで暮らすということ 好井裕明
書評
トランスジェンダーをめぐる概念・言説を経験から問いなおす 武内今日子
「ともに生きる」とは、ともに生きているかどうかを常に問い、捉え返し続けることではないか
(『知的障害・自閉の人たちと「かかわり」の社会学』三井さよ著) 渡邉 琢
ブックガイド
「聞いてもらうこと」が整うには?(『聞く技術 聞いてもらう技術』東畑開人著) 出口泰靖
まじめにクィアする本(『慣れろ、おちょくれ、踏み外せ』森山至貴・能町みね子著) 岡部耕典
「改悪」に立ち向かうために(『史上最悪の介護保険改定⁈』上野千鶴子・樋口恵子編) 岡部耕典
編む、読む、話す(『「ものづくり」のジェンダー格差』山﨑明子著) かんな
待つ力・信じる力・悩む力(『よるべない100人のそばに居る。』御代田太一著) 酒本知美
日々、傍観し、日々、解釈する、女の子たち(『女の子たちと公的機関』ダリア・セレンコ 著) 瀬山紀子
「問い」と対面する(『塩とコインと元カノと』ヒロミ・ゴトー作) 土肥いつき
マカオのバリアフリー巡り――口絵に寄せて 曾 嘉慧
編集後記