迷いを表現できずにいるひとたち、
助けを必要としながら表現できずにいるひとたちへ……

特養入居者家族が抱く迷いと家族支援

施設ケアはいかにして家族を結びなおすことができるか

井上修一【著】

[定価]   本体2,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-123-5 C0036
[判型]A5判並製
[頁数]184頁

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誰かに助けてもらいながら生きることが当たり前になるなかで、家族とのつながりを実感し、
そのなかで老いていける施設ケアのあり方とは? 
特別養護老人ホームにおける入居者家族を対象に、彼らが抱く迷いを把握し支援方法を提示する。

【訂正のご報告】
本書において次の誤りがございました。
謹んでお詫び申し上げ、訂正いたします。
(生活書院編集部)

著者紹介ページ
(誤)後期過程修了→(正)後期課程修了

【目次】


はじめに 
                                         
第1章 施設ケアにおける入居者家族像
 第1節 施設ケアは入居者家族をどのように捉えてきたか
  (1)役割的視点
  (2)情緒的視点
  (3)規範的視点
 第2節 役割的視点から捉えた入居者家族
 第3節 支援を必要とする入居者家族の意識

第2章 入居者家族が抱く迷い
 第1節 入居者家族が抱く迷いへの着目
  (1)迷いの定義
  (2)迷いのタイプ
  (3)入居者家族が抱く迷いの布置
  (4)迷いのタイプとアプローチ
 第2節 入居者家族が抱く迷の様相
  (1)身内を預けること
  (2)面会に行くこと
  (3)関わること
  (4)変化を受け止めること
 第3節 入居者家族が抱く迷のタイプと要因

第3章 迷いを抱える入居者家族の姿
 第1節 迷いを抱える入居者家族の特徴
  (1)本人に積極的に関わってみたいと考えている
  (2)本人に思うように関われていないと感じている
  (3)施設に行っても何をしていいかわからない
  (4)他の入居者に遠慮している
  (5)親族間で意思統一が取れていない
  (6)意思表出を抑制する傾向がある
 第2節 施設ケアに対する入居者家族の関わり意識
 第3節 苦情表明行動からみる迷いを抱える家族の特徴

第4章 入居者家族が抱く罪悪感
 第1節 入居者家族が抱く罪悪感の類型
 第2節 入居者家族が罪悪感を抱く場面
 第3節 罪悪感を抱く入居者家族の姿と支援の必要性

第5章 入居者家族と援助者が考える家族役割
 第1節 援助者が入居者家族に期待する役割
 第2節 入居者家族と援助者の役割意識の相違
  (1)規範的側面
  (2)運営サポート的側面
  (3)評価者的側面
 第3節 入居者家族が抱く役割認知と迷い

第6章 入居者家族に対する職種間の役割期待の相違
 第1節 入居者家族に関わる援助者の姿
 第2節 援助者が入居者家族との関係づくりにおいて抱く悩み
 第3節 入居者家族に対する職種間の役割期待の相違

第7章 入居者家族への支援方法
 第1節 施設ケアにおける家族支援の課題
  (1)支援を必要としている家族の存在
  (2)家族が抱く迷いとその背景にある家族役割
 第2節 入居者家族が抱く迷いの表出と共有の環境づくり
  (1)入居者家族の迷いを把握することの必要性
  (2)家族と援助者とのパートナーシップ
  (3)家族会機能の再検討
 第3節 入居者家族が抱く迷いに対する支援方法
  (1)入居者家族が抱く迷いの緩和
  (2)入居者家族同士による支援
  (3)入居者家族と援助者のパートナーシップ

おわりに

謝辞
あとがきに代えて
参考文献
初出一覧
索引