わたし、かわいそうですか?
ヤングケアラー わたしの語り
子どもや若者が経験した家族のケア・介護
多様にあるケアの経験を、当事者だった7人が書き下ろした、それぞれの「わたしのストーリー」。
【目次】
はじめに 澁谷智子
第1章 誰のせいでもないし誰も悪くない 宮崎成悟
1 答えの出ない問い
2 ケアの経験の傷跡と成長
3 ヤングケアラーとしての高校生活
4 大学進学をやめて、介護を選択
5 ナースコールのオンパレード
6 介護をしている大学生の障壁
7 ヤングケアラーという言葉を知る
8 介護の経験が強みになる
第2章 ノートの片隅から 高橋唯
1 メモ魔の私
2 私と父と母のこと
3 疑問を抱かないことが正解
4 感情のみが体を動かすのではない、感情以外のものも体を動かす事ができるのだ
5 私はストレスを受け入れなくちゃいけない、受け止めて私のところで止めなきゃいけない
6 叫ばなければやり切れない思いを
7 これからもノートを持って
第3章 障がいのある妹と私――「きょうだい」として感じてきたこと 沖侑香里
1 はじめに
2 障がいのある妹と私
3 「きょうだい」という概念との出会い
4 これからの社会に向けて
第4章 ケアをめぐる価値観の違い 秋保秀樹
1 ケアが始まる前――愛着と観察
2 ケアという名の大戦争
3 ケアを終えた後――ケアの価値を問う
第5章 耳の聞こえない両親と聞こえる私 遠藤しおみ
1 はじめに
2 高校生になって気が付いたこと
3 〝会話〟の仕方が分からない
4 父のこと
5 手話を学んでから
6 ろうの親とコーダに伝えたいこと
7 手話通訳者とコーダ
8 おわりに
第6章 矛盾を抱きしめて生きるということ 名倉美衣子
1 当たり前の日常が一変
2「一+一=二」にならない
3 逃げたらいいよ、あなたは生きなさいよ
4 悲しみは比較できない
5 悲しみの意味付けができない
6 悲しみを抱きしめる
7 「寄り添い」って何なのだろう?
8 SOSを出していい、あなたは独りぼっちじゃない
第7章 母と過ごした時間について 高岡里衣
1 はじめに
2 私が「ヤングケアラー」だった頃
3 命の火を消さないために
4 終わりのない不安と、緊迫の日々
5 私のたからもの
あとがき 澁谷智子