四肢麻痺、発語不能、嚥下障がい、視覚障がい……
外界とのコミュニケーションを完全に閉ざされた著者が、獲得した手段とは何か?

声に出せない あ・か・さ・た・な

世界にたった一つのコミュニケーション

天畠大輔【著】

[定価]   本体1,800円(税別) 

[ISBN]978-4-903690-92-6 
[判型]四六判並製
[頁数]262頁

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14歳で障がい者となり、四肢麻痺、発語不能、嚥下障がい、視覚障がいなどの重複障がいを抱え、
24時間の見守り介助を必要とする著者。
外界とのコミュニケーションを完全に閉ざされた彼が、獲得した手段とは何か?
絶望の淵にたった14歳のあの日から、大学院生として学びの日々を過ごす今の姿まで……
メンドクサクもタノシイ日常を、工夫を凝らし明るく生き行く、ダイスケの日々。

【目次】


はじめに──声に出せない あ・か・さ・た・な〜私の障がいについて

大輔の介助心得

第一部 伝え・受け取り・生きる──私の暮らし

第1章 世界にたった一つのコミュニケーション
 1 伝える
 2 ショートカット表現
 3 受け身のコミュニケーション
 4 即時性の欠如
 5 「そこ違うよ!」
 6 結論から言う
 7 先読み力
 8 英語
 9 電話
 10 リセットボタン
 11 ハリネズミのジレンマ
 12 触れる
 13 目を見ればわかるのか
 14 どうやって文章を書くか

第2章 食べる・動く・遊ぶ──介助者とともに
 1 友達をお金で買う──友達と介助者の間
 2 食事
 3 トイレクラッシャー!参上
 4 110円のパンをカードで買う?──お金と買い物
 5 移動──探求心と冒険心(ただし、安心感がないと行かない)
 6 情報と接する方法
 7 引き継ぎ
 8 介助者に求めること
 9 映画の虫
 10 コンサートや演劇
 11 韓国旅行
 12 恋愛

第二部 障がい者になった日──生死の淵からの帰還と運命を変えた出会い

第3章 帰還──ICUでの100日間
 1 三途の川
 2 変調
 3 搬送
 4 昏睡
 5 ICUでの目覚め
 6 床ずれ

第4章 医療──障がい者になる
 1 「一般病棟」での生活
 2 コミュニケーションの獲得
 3 院内学級
 4 「障がい者」になる

第5章 転院
 1 リハビリテーションセンターでの生活
 2 外泊
 3 園児たち
 4 食事について
 5 死は近くにある

第6章 学校と進路
 1 物足りなさ
 2 グッチ先生との出会い
 3 人を信頼する
 4 外界との接触
 5 大学受験へ向けて

第三部 学びはやめられない──大学生活とこれからの道

第7章 大学へ入ろう──受験から入学まで
 1 グリコの仲間たち
 2 受験の決意
 3 最初の3年間
 4 ルーテル学院大学との出会い
 5 入学試験合格!

第8章 大学生活と学問
 1 大学生活とボランティア──ダイボラからLSSへ
 2 勉強方法
 3 評価について
 4 卒業論文

第9章 学びの第二章の幕開け──立命館大学大学院へ
 1 福島智先生との出会い
 2 研究したいこと
 3 立命館への道
 4 大学院受験へ
 5 将来について
 6 結婚

エピローグ
おわりに
年表──大輔史