「当事者の母親」ではなく「母親当事者」として

知的障害のある子を育てた母の障害観

ICF による質的分析から

下尾直子【著】

[定価]   本体3,200円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-079-5
[判型]A5判並製
[頁数]304頁

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「当事者の母親」ではなく「母親当事者」として、
「蹴飛ばされる」のでも「頼られる」のでもない当事者像を確立すること。
「差別する社会との仲介者」として、なによりも「わが子が生きていく社会」を変える一助となること。
障害児を育てた母親当事者の声をICFのコードにリンクさせることで、
「社会モデルでも個人モデルでもないモデル」を表現しうる道具としてのICFを模索し、
「脱家族」に対する母親の違和感を「ICFと社会モデル」の相克と重ねて明らかにする。

【目次】


第1章 研究の背景
 第1節 研究の背景と議論の文脈
 第2節 先行研究
 第3節 目的と意義

第2章  研究の方法
 第1節 研究における問い
 第2節 筆者の立ち位置
 第3節 用語の定義
 第4節 研究の設計と流れ

第3章 障害のある子を育てた母親のグループディスカッション
 第1節 ディスカッション参加者プロフィール
 第2節 グループごとのディスカッションの流れ
 第3節 コード関連図にみる母親の障害観
 第4節 ICFコードリンキング過程及び関連図からの知見

第4章 考察と結論
 第1節 知的障害のある子をもつ母親の障害観
 第2節 社会資源として活かす知的障害のある子をもつ母親の障害観
 第3節 今後への課題と総括
 第4節 総括

 補章 先行研究
 第1節 障害児家族研究と親の障害観 
 第2節 ICFについての先行研究レビュー

あとがき
引用文献